今年度のムサビ空出3年の津村・トースティーゼミ、生徒は個性炸裂の女性5名。その面子を見て「教えることはない、今年は劇団にする」と劇団名を津村さんが考えた。劇団サブリミカル。サブカルとサブリミナルを合体させた造語。テーマはいきなり「生と死」。
皆それぞれのイメージがあるが、今日はサブリミナルとは何か、洗脳とサブリミナル効果の違いについての話。(洗脳は意識的に何に洗脳されているかがわかっている場合が多いが、サブリミナルはそれすら明らかではない潜在意識に働きかけるもの)。そこから「いかに強制的に生と死について考えることを常に意識することを無意識下にサブリミナル効果するシステムを作るか、作れないのか。」
このような小難しい問題を掲げて迷路を解くように作品制作する前半。津村教授不在で今日はここまで。
というかそもそも既にサブリミナル?又はもともと洗脳されているからこそ生き物としての欲求や営みがあるのだからして、それこそがまさしく生と死への意識だからそれはサブリミナルでも洗脳でもなく、共通意識、本能、ああ堂々巡りだ。
空出(空間演出デザイン学科)はインテリアやファッションデザインを学ぶ学科であるが、津村ゼミを選んでくる生徒さんたちは、身体表現そのものにも物凄く興味を持っている、いわゆるパフォーマンス、という括りだが,コンセプトはもとより、いつもと違う方法を使った伝達、コミュニケーションをデザインしていくゼミになればと私は思っている。もちろん、演出も美術も衣装も音もみんなやります。かなりやること多いです。1年のときに授業を担当した時から極めて気になっていた生徒も3年生になり、たったの2年で心身すごく成長している。学内外での発表を予定してますので発表の機会には是非観に来てください。
このずっと前の授業初日はなぜか、大学の校庭で各自持ち寄ったもの火をおこして燃やして消してみる、という作業。実際都会に住んでいて自分で木を集めて火をおこすなどなかなか機会がない。原点に帰ってみようという試み。校庭で各自持ち込んだ燃やしたいものをもやして、その炎のオーラと会話し、燃え残ったなにか(実物でも印象でも体験そのものでも)そこから着想を得て作品にしていきます。最初から最後までパフォーマンス、美大の校庭の貸し切り、贅沢。
次の回、その燃えたものを教室に好きなように並べてみた。
密閉していた燃え残りを開封したら度きつい悪臭が放たれ全員教室を飛び出してしばらく戻れなかった。匂いも生き物。
その次の回。津村さんが教室で授業をしたくないからどこか好きなところを決めて、と相談したところ、猫カフェで授業しようということに。一人強度の猫アレルギーの子がいて、克服にチャレンジするのも兼ねて。(私も実は猫アレルギー)猫から何を学んだか。
営業時間の関係で、前半は井の頭公演で授業。質問に対して体の動きで答える。(ゼスチャーではない)
(続く)